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ミョウバンの結晶を作ってみた……が

 NHK大科学実験という番組がある。細野晴臣さんのナレーションで「やってみなくちゃわからない」というのが決め台詞。でも、いつも成功裡に終わるところが、自分で実験したときには悔しく感じられます。

 娘の夏休みの宿題に「結晶作り」が出された。
 ニョーボと娘ってば、本当に面倒くさがり屋で、家にあるものでなんとかしようと考えた。食塩の結晶に挑戦しようという無謀なことを……。食塩は溶媒の温度が変わっても溶解度がほとんど変わらないので、飽和溶液を煮詰めるなどして溶媒の量を減らさないと……。ま、夏なので、お天気の日に炎天下に置けば何とかなるとは思うけれど、彼女らにそれだけの意欲はなく、食塩水に木綿糸を垂らすだけでおしまい。溶解度も調べずに始めたので、かなりしょっぱい食塩水だったけれど、本当に飽和しているのか、かき混ぜ方が足りなくて一部溶解し損なった食塩が沈殿しているのかもわからない状態。
 ボクはあっさりミョウバンに転向。最近は深夜まで開いているスーパーマーケットがあるので、食品売り場で焼きミョウバンを購入。30gで90円。8袋、というより、売り場にあったものすべてを購入。
 最初はマグカップ、大きくなってきてからは金属製のボールにミョウバン水溶液を入れ、湯煎する作戦。水溶液の温度を上げてガンガン溶かし、温度が下がってくるときに結晶化させるつもり。
 ミョウバンの溶解度については、googleで検索して、このページを参考にしました。
 とりあえずできあがったものはこんな感じ。
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 全然ミョウバンっぽくないです。教科書に載るような結晶を作るのは大変ですねぇ。福沢さんと大きさ比較をしているのはご愛敬。
 きちんと作れば、このページみたいにできたのかも知れません。食塩にも挑戦してもよかったかも。(比較実験?)

【用意したもの】
 片手鍋
 マグカップ3個
 鍋に入る大きさの金属ボール
 焼きアンモニウムミョウバン(漬物用)
 割り箸・ストロー・銅線・木綿糸・たこ糸
【手順】
 溶媒温度が摂氏70度を越えた辺りからの溶解度がものすごいことがわかったので、マグカップに水道水を入れ、ミョウバン粉末をガンガン溶かす。純水を使わないし、質量もいい加減。マグカップには200から300mlはいるだろうという目分量。ミョウバンも一袋30gという表示を信じる。
 大きな固まりがなくなっても溶液が白濁したままの場合がある。これは溶解しきっていないミョウバンがあるというコト。気合いを入れてかき混ぜるといつかは透明になる。なんと言っても、摂氏70度を越えた辺りからの溶解度は半端じゃないから!
 溶液が透明になったら、温度を下げる。室温放置がよいのかも知れないけれど、氷で冷やすことも試してみた。
 冷えてくると、小さな固体がいくつも見えてくる。埃かも知れないのがちょっと悔しい。種結晶を取り出して云々という指示があちこちにされているのだけれど、種結晶なるものを取り出すのが一苦労。どうにでもなれということで、種結晶の捕獲は断念。溶液に直接導線とたこ糸を吊すことにした。
 溶液の温度が室温までしか下がらないので、触覚で温度を測り、大体室温まで下がったら溶液から結晶を取り出し、再度溶液を温め……。
【考察】
 もっともっとでかくするには、溶液を入れるでっかい容器が必要だった。
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by n-_-10 | 2010-08-23 08:20 | Trackback | Comments(0)

数学教育協議会第58回全国研究大会(びわこ大会)に参加して

 数学教育協議会(以下、数教協)の全国研究大会には、1989年の高知大会に初参加したときにアットホームで自由に意見を交換できる雰囲気が気に入ってしまい、このあとも時間の許す限り参加しています。しかし、派手な教材・教具やすばらしい授業展開案に目を奪われ、数教協の精神のようなものがなんなのか、よくわからないままでいました。
今回のびわこ大会への参加は一昨年の東京大会以来の参加。今までは初日午後の開会行事から参加するのですが、高速料金割引制度の恩恵を被るべく、前々日の深夜に出発。前日は開催地近隣の観光をして、初日午前中から参加しました。初日午前中に行われる基礎講座に出席することにより、数教協の方たちが大切にしているものが見えてくることを期待しました。

【8月3日・午前】
基礎講座09・中学校・代数(榛葉文枝先生和光中学校日本大学)に出席。出席者は20名くらい。退職されたベテランの先生から新採用の先生、教師を目指す大学生まで様々。
この講座では、小学校の□とは違う中学校の文字が理解できたような気がします。中学校では正負の数や無理数などの新しい演算を学習しますが、文字はこれらを扱うときの強力な武器となります。これをしっかりと意識すると、小学校の□との違いが見えてくるような気がします。
また、量(具象)と数(抽象)の間を自由に行き来できる力を生徒に付けることが大切であるとも意識させられました。また、無理数の導入についても榛葉先生のなさっているやり方を聞き、複素数の導入への応用を考えさせられました。
 べきタイルを作るのに、マーメイドボードなる商品をカット代無料でいくらでもカットしてくれる業者さんがあるとも伺いました。

【8月3日・午後】
 開会行事に出席。メインは京都大学霊長類研究所所長の松沢哲郎先生の講演。朝食バイキングに使用される、700平米を超えるコンベンションホールが満席になりました。2時間半という長時間の講演が予定されていたのですが、それを上回ってのお話し。さらに多くの質問にもお答えいただき、夕食時間が短くなってしまいました。
 本題に入る前に、森毅先生の深いお言葉を紹介なさいました。
  もし単位がほしくてここに来ているのなら、単位はやるから出なくてよい
  この授業は単位のためにあるのではない

 松沢先生の研究は「チンパンジーの行動を見ることによって人間を知る」ことだそうです。京都大学では、犬山の実験室とギニアボッソウの生息地での観察・実験を30年以上続けているとのこと。犬山には3世代1群14人のチンパンジーがいるのだけれど、寄せ集めの14人ではなく本当の群れ。この群れを作るのに、41年かかったとのこと。何をするにも時間がかかるのだと慰められた気分。
 チンパンジーと人間の比較を教育の側面から見たお話しもありました。
 チンパンジーは教えない。でも、すぐそばで「邪魔じゃないの?」というくらいのところで見られても邪険にせず許す。真似をするように強制されなくても、勝手に真似をするようになる。大人から食物を横取りするように持っていっても叱られないが、いつか食物を持っていくことはなくなり、自分で得ようとするようになる。人間は教える。真似をしている子に手を添える。認められたいという欲求がある。
 犬山での実験も、名前を呼べば実験室に来る。彼らの方が力が強いので、強制的に連れてくるのは無理。実験も本人が画面をタッチしなければゲームが始まらない。チンパンジーへの強い動機付けの秘密はなんだろうか?
 チンパンジーは、5歳くらいになると親離れする。母親が子どもを産むのはその後。チンパンジーの母親は独りで子育てをする。チンパンジーにはお婆さんという役割の女性はいない。共育が人間の子育て・親子関係・教育の基礎。
 ボッソウの群れも小さいので血が濃くなってしまったとのこと。近くのニンバの群れと行き来できるように、緑の回廊(GreenPassage)を作っているのだが、なかなか進まない。しかし、『歩いていて着かない目的地はない』と信じて続けているそうです。
数学の側面から紹介されたチンパンジーのエピソード。
 13という表示を見て、最初のうちは1と3に見える。推移律は理解できるが、反射律と排他律は理解できない。

【8月3日・夜】
 夕食会場での交流会。
 昔ながらの宴会場での食事中に、各地区ごとに活動の宣伝。数教協会員以外の参加者への宣伝も兼ねている様子。
 食事中も、見ず知らずの方たちと席が近いというだけで勝手に交流。同じ思いをもって参加している仲間との意識からか。他の学会など、研究実績を競い合っている人たちも同じように交流なさっているのかどうか……?
 教具展も開催。じゃばらを使って極方程式のグラフを見せる教具をはじめ、目を引く教具が沢山。毎年のように出てくる教具もあり。授業にどう活かせるかを教具展の最中に考えるのは時間が短すぎました。

【8月4日・午前】
 分科会Ⅰ16・高校・数と式,方程式・不等式に出席。13人前後で会の途中の出入りあり。津田塾大学の学生さん2人も出席。毎年何人かの津田の学生さんを見かけます。津田の方は熱心ですね。他の大学の方も参加なさればよいと思います。
 まずは背理法と対偶法の違いの話。今まですっきりしていなかったのですが、この日の議論でなんとなくすっきりした感じ。この感じをずっと持っていられればよいのですが……。対偶法で証明しやすい問題を背理法で証明させることが混乱を呼んでいるようとのことでした。
 続いて面積図(直積図)を用いた因数分解の話。なんとなく使っていた面積図ですが、因数分解の手順をしっかり教えてもらいました。たすきがけの因数分解は、暗算力のない生徒には難しいと実感。

【8月4日・午後】
 分科会Ⅱ39・高校・微分・積分に出席。20人弱の出席。GRAPESの実演あり。
 導関数の定義式を教えないというレベルのお話しから、進学校での実践報告まで様々。セッセンサーと傾き測定器の精神の違いやら、2点を近づけるのではなく局所的に見るという立場の紹介など。
 3日午前の榛葉先生と共通して『どう捉えてどう再構築するか』そして『どう子どもと関わるか』を考えての実践だと感じました。

【8月5日・夜】
 自由交流、地区別交流。
 前半の自由交流は、千葉県の加藤先生が発起人の「かとせんのおもちゃ箱」に出席。二進法を応用した数当てゲーム、……のほかは、ブーメラン作成だったりポップコーン作りだったり。ベンハムのコマは初めて作成に成功!果たして算数・数学なのか?と思う部分もありますが、年度初めのアイスブレイクに利用できるのではないかと思いました。
 地区別交流は関東地区に参加。神奈川には数教協のサークルがないので参加者も少ないかと思っていましたが意外と多くびっくり。2時間かけて全員が自己紹介しました。

【8月6日・午前】
 数学サロン・脳が喜ぶ,数楽教育に出席。講師は神奈川大学何森仁先生。
 不均質なサイコロ(サイドタ)を使った確率・統計の実験をご紹介。13万回振った話や、「サイコロ自動振り器」の話など。紙テープを「10cmだと思うところで切れ」と指示して切らせたテープが4万本。一人ひとりはバラバラだけれど、平均が10.38cmで標準偏差が2.04になったなど、統計の威力を見せ付けられました。
 余った時間でiPadの紹介。様々なアプリケーションを教えていただきました。プレゼンもMacBookAirでした。もしかしたら何森先生はApple社の回し者?

【その他】
 ポスター展・販売など。発表のためのポスターから、実践したプリントを模造紙に貼り付けたものまで、様々なポスター発表がありました。大学の数学科教育法で学生が作ったものもあったようです。古本・新刊や教具の販売もありました。
 来年の大会は8月6日(土)から8日(月)の日程で福井大学をメイン会場として開催されるそうです。

 取り急ぎ、写真もなしでアップ。落ち着いたら、もしかしたら写真を追加するかも知れません。
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by n-_-10 | 2010-08-09 21:04 | 学校教育 | Trackback | Comments(1)